さて、いよいよわが国、日本のお茶の話のページとなりました。お茶にもお国柄って出るんでしょうかね。日本ではなぜか発酵させるお茶は発展せず、発酵させない緑茶が圧倒的、絶対的に主流になっています。
しかも、日本茶の特徴のひとつは、お茶の葉っぱだけではなく、その葉脈や茎までも利用し、また、古くなったお茶の葉をも上手に活用するという、「無駄なく使う」という精神にあります。良く「日本人は鯨を頭の先から尾の先まで無駄なく利用した」と言われますが、その真偽のほどはさておいて、油を取るためだけに大量の鯨を取りまくっていた、どこぞの国とはわけが違いますよね。さすが日本!です。(最近は鯨を食べたことがない人も多くなりました。ピンと来ない人はごめんなさい。)
また、その種類の分け方(名づけ方?)も、多くは茶葉のどの部分を、いつ使用するかによって分けられているようです。中国茶は「製法の違い」、紅茶は「産地や等級(洋茶のページでくわしくお話します。)の違い」が主なわけ方でした。しかも、この分け方は、摘み取る時期をずらして、それぞれの良さをひきだすという点に大きな工夫が見られるのです。そうすることによって、緑茶は緑茶なのですが、それぞれにまた違った趣のあるお茶を日本人は創造してきたわけですね。
我々の御先祖さまたちはたいしたもんです。
それでは、「日本茶の話」、お付き合い下さい。
ニッポン、チャチャ茶!
この「見出し」を見て、「やっぱり」と思った人はするどいです。(笑)
べたな駄洒落ですみません。
「日本茶」の種類を一覧にします。それぞれの種類の微妙な違いの「わびさび」を御堪能ください。
玉露 商品名ではありません。新芽の伸び始めに直射日光にあたらないようにして大切に育てた高級茶です。
抹茶 玉露で使用する葉を揉まずに乾燥させて臼でひいたもの。粉末のお茶。抹茶はすべて「玉露」なんです。
煎茶 新芽を使用。蒸した後に揉みながら乾燥させたもの。蒸し時間が長いと「深蒸し煎茶」になります。
番茶 新芽が伸びて固くなったものを使用したお茶です。
ほうじ茶 番茶などを強火で炒ったお茶です。このお茶を土瓶で煮詰めると「京番茶」と呼ばれます
玄米茶 番茶に炒った玄米を混ぜたものです。
注目すべきはほうじ茶でしょう。煎茶や番茶は古くなると弱火であぶられてほうじ茶へと生まれ変わるのです。まるで仏教の輪廻転生の世界です。・・・・おおげさでした。ちょっと反省します。・・・このほうじ茶、昔は各家庭で良く作られていたようです。「ホウ烙」という専門の道具があるそうですが、要はフライパン等で弱火で40分ほど揺すりながらあぶればいいわけです。これって、おもしろそうですけど、あぶりすぎると焦げ臭い匂いがついてしまうので、結構按配が難しいようです。この間、『美味しんぼ』で読みました。例によって海原雄山と山岡の葛藤劇です。
めちゃ、つかっとるでえ〜
いきなり関西弁です。関西は日本の文化の故郷ですよね。大阪人は節約家だと良く言われますが、「無駄を出さない」精神はここでも発揮されてます。上のお茶で使われなかった部分も、さらに活用してていくのです。
茎茶 煎茶や玉露の茎や葉脈(!)を使用したもの。葉脈ですよ、葉脈!
芽茶 新芽のさらにまた芯にあたる部分を使用したもの。だんだん細かくなってきました。
粉茶 細かく砕けてしまったお茶を使用したもの。厳密には抹茶とは違います。
オマケ 「グリ茶」なんていう変なのも見つけました。正確には「玉緑茶」と言って釜で炒ったあと、揉むという作業をしないため、茶葉が勾玉のように曲がっているんだそうです。なぜ「グリ」というかはいまだ不明です。
さて、上記の太字の部分でも述べたとおり、「緑茶」にねらいを定めた日本人は、それを追求することに創造を凝らしていったわけですね。その工夫のあとが十分に見て取れます。そして、とうとう、「茶道」のように、「お茶」を一つの芸術の域にまで高めてしまいます。これが日本人のえらいところなのかもしれませんね。「茶道」については、まだまだ勉強不足なので、ここではお話できませんが、いずれ触れざるをえないかなと、ちょっと心配をしています。とてつもなく奥が深そうですから・・・。